◆植生の状況 阿蘇における植物の分布種は約1,600といわれ、これは熊本県内分布種の約70%にあたります。このうち、草原には600種以上の植物の存在が知られています。 阿蘇の植物の特性は、朝鮮・中国東北部などの大陸と共通の植物を多く含んでいることです。これは、阿蘇の地形が高原状で比較的冷涼な気候であること、火山で成立したこと、古くから野焼き・放牧・採草が繰り返し行われたために人為的に草原が維持されてきたこと、さらに外輪山上の穏やかな傾斜地に小規模ながら湿地があることなどから、大陸系の植物の生育に適してきたためと考えられます。 北外輪山一帯はカヤ、ススキ、ネザサなどから成る広大なススキ型草原になっており、内壁斜面は植林によるスギ、ヒノキなどの人工林に覆われ、自然林はほとんど残っていません。また、カルデラ底部は水田や畑、集落地になっています。
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◆食物網
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◆阿蘇のいきものたち 阿蘇にはたくさんの植物や動物、昆虫が生息しています。なかには貴重な種もあり、その保護も重要な課題になっています。 |