南阿蘇トレッキングレポート
日   時 平成14年4月23日(火)午前9時 南阿蘇村役場集合
天   候 雨のち曇り
視察場所 南阿蘇外輪周辺ルート〔地蔵峠〜大矢野岳〜駒返峠〕


 大粒の雨の降りそそぐ中、南阿蘇村役場に午前9時 阿蘇DC職員6名、地域政策課から古城さん、阿蘇青年会議所から井さん、「九州のムラ」編集長の養父さん、オフィス談より稲崎さん。また、環境省の井手さん、それから南阿蘇村役場企画観光課から古澤さんと、多数の出席がありました。
坂元事務局長の雨天決行という言葉で出発。
まず、旅館経営を休止している南阿蘇村「四季の森温泉館」を視察し、今後トレッキングにどのように結びつけられるのか、模索しながら視察しました。
 さて、トレッキングだ。
地蔵峠まで車でグリーンロードを西原村方面へ走り、近くの駐車場で車を降り、そこから木造の階段を50メートル程登ると地蔵峠についた。
 あいにく霧がかかっていたが、標高1,086メートルの展望から見える景色は、北は南郷谷全体が手前のほうから連なる小山をはさんで3D立体映像のように一望でき、また、その反対側の景色は金峰山と有明海が見え景色に吸い込まれるような気分になりました。
 一帯は、スズランのようなかわいい白い花(長さ2ミリほど)の咲いたアセビ(「馬酔木」ツツジ科)の群生が広がり、ミツバツツジ(ツツジ科、落葉低木)やマユミ(ニシキギ科、落葉大低木)、コナラ(ブナ科、落葉高木)また、クマササ(タケ科)の植物も見られました。


 地蔵峠から九州自然遊歩道を駒返峠方面に進みかけると、高さ4メートルほど延びた馬酔木が私達を導くようにルートの両側に生息しており、まさしく「馬酔木のトンネル」を歩いていきます。
40分ほど歩くと、南外輪山最高点、大矢野岳(標高1,236メートル)につき小休憩といきたいところです。
辺りは、馬酔木やサルスベリの木、また、沢山の木々が生え原生林の奥地へ行ったような気持ちになり、たっぷりと自然欲が堪能できます。また、ブナの木もあらゆるところに生え、途中に「ブナの生息広場」みたいなスペースもあり、ブナと馬酔木が交わった珍しい木々やブナの瘤(こぶ)も発見できました。
しばらく歩くと、クマササが両脇に咲き誇り、ウグイスの鳴き声を聞きながら、広葉樹林の枯れ葉が足元をジュータンのようにクッション代わりに敷き積まれております。
 本日は雨も降ったので、不安定な足元となりましたが、天気の良い日は、枯れ葉を踏む音が気持ちよく「サクサク」と聞こえ、疲れを癒してくれるそうです。
駒返岳迄あと1キロとなった地点から、山桜も確認され、桜の開花時期には美しい花びらを見られるんだなと感じました。
 駒返岳(標高?)についたとき「やったー到着。」と思ったのもつかの間、「まだまだグリーンロードまであと1時間はかかりますよ。」と聞いて画然となった。
駒返岳辺りは樹齢30年から100年くらいの杉林があり、薄暗くさせていましたが、夏場はかなり涼しいところだなと思いました。
 そこから林道に降りる間に、間伐を間近にした杉林の中、土石流が流れた跡なのか、小川の水が枯れた跡なのか、人の頭ぐらいの石がゴロゴロとしたところを下り、やっと林道へ到着ー!。
      〔到着:午後3時20分 所要時間:約4時間〕
皆さん、長靴を履き、合羽を着ていたので通常より疲れがでたようで林道のコンクリートに座り込みました。
その後、やっとありつけた昼食を「おふくろ館」(南阿蘇村)でとり、肉うどんや高菜飯等、全部美味かったな〜。

ルート的に、春は、馬酔木の満開や、マユミ、コナラの新芽の吹き出した場面、広葉樹の若葉やウグイス等の野鳥の鳴き声が堪能でるし、夏は、太陽光線を遮るので涼しさを体感でき、秋は、紅葉を満喫でき、冬は、雪登山として利用ができ、春夏秋冬問わず四季折々の風情を感じることところだと思いました。
 また、森林浴もできちょうどいい汗もかき、仕事で疲れをためている方にとってもストレス発散ができ、身も心もリフレッシュになること間違いなし!
今日の体験を今後の国際級トレッキングコースの検討材料として、南阿蘇全体が連携できる方向で活かしていきたいと思います。
「でも疲れたという気持ちが一番だー。」





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